大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和39(オ)1191 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由一について。

論旨は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事案の認定を非難するに過ぎず、

上告理由として採用の限りでない。

同二について。�

本件借地権譲受人たる上告人が借地上に存する旧来の建物を引続き使用するので

はなく、改造名目で旧来の建物と外貌を全く異にし新築と同視される建物を建築す

るのであるから、地主たる被上告人に借地権譲渡の承諾の有無ならびに借地権の内

容を確かめる努力をするべきであつたのに、これもせずに漫然と経過し、譲渡後の

地代の支払もせず、かつ被上告人よりの建築工事中止の申出および同工事禁止の仮

処分命令の執行を受けながら建築を強行した等原審認定(第一審判決引用)の事情

のもとでは、たとえ、借地権譲渡人たる訴外D等より譲受人たる上告人の方が地代

支払に不安がないことが窺われ、被上告人としては本件土地使用について当面の計

画を持たないからといつて、被上告人が本件借地権譲渡の承諾をしなかつたことに

何ら権利濫用または公共福祉違背をいうべき点はないとした原判決の判断は、正当

である。�

論旨は、被上告人が所論条理を無視して一方的に恣意に基づき借地権譲渡の承諾

を与えなかつたとして民法一条違反を主張し、この点に原判決は法律の解釈を誤ま

るというが、被上告人において右承諾を与えなかつたてとが所論条理無視ないし恣

意に出たとは原審の認定にそわないことであるから、右論旨は、すでに前提を欠き

採るを得ない。

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よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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